驪州8景

驪州南漢江沿いに広がる代表的な絶景を誇る8の風景

• 1景 神勒暮鍾
  • 神勒寺に鳴り響く夕方の鐘音
  • 神勒寺は驪州市天松里の伝統的な寺で、低く柔らかい稜線の鳳尾山の南に位置している。寺の前には「驪江」と呼ばれる南 漢江がゆったり流れる美しい寺である。この寺は新羅の晋平王の時に元暁大師が創建したという説があるが、創建時期を裏 付ける資料はない状況だ。
  • 神勒寺という寺の名前については、神秘的な弥勒菩薩(あるいは懶翁禅師、あるいは印塘大師)が神秘的な手綱で人間に被 害を与える龍馬を止めたことから由来している。
  • 神勒寺が有名になった時期は高麗末からで、1376年(高麗禑王2)に懶翁禅師が神勒寺に入寂したことからだ。朝鮮時代には、 睿宗元年(1469年)、元々京畿道光州の大母山にあった世宗の英陵を驪州郡に移葬させながら、新羅寺の名前を報恩寺と変 え、世宗大王陵の願刹とした。
• 2景 馬岩漁燈s
  • 馬岩の前の川端に漁船の燈灯す風景
  • 驪州市上里、霊月楼のすぐ下の崖は、昔から「馬岩」と呼ばれていた由緒ある所である。驪州を代表する姓の一つである驪 興民氏は、馬岩の穴から始祖が誕生したと言われ、ここを聖地としている。また、新羅の景徳王の時代、馬厳岩の下を流れる 川に黄龍馬(黄色い龍馬)と驪龍馬(黒い龍馬)が現れ、当時の地域の名称を「黄驪県」と改称したと伝えられるが、まさに驪州を 代表する遺跡と言えるだろう。
  • 平らな岩肌を選んで「馬岩」と縦に大きく書き、船で行き交う通行人が見るようにしたが、今は管理が疎かになり、雑草が生い 茂っている。馬岩の文字の上部と左側からそれぞれ「イ・インウン」と「...シウォルガク」が、そして右側の岩から「シンヒョンテ」と いう文字が確認できるが、地形上近づくことが難しく、これ以上は読み取れない状況だ。前後の状況から朝鮮後期に刻まれた と推定される。
• 3景 鶴洞暮煙
  • 川向こうの鶴洞に夕餉の煙
  • 鶴洞は五鶴里鶴洞と玄岩里鶴洞に分かれており、昔、多くの鶴がこの地域に来て休んだことから鶴洞と呼ばれた。
• 4景 燕灘帰帆
  • 川瀬に帆掛け船が帰る姿
  • 洋島の前には、チェビ(燕)ウル・チェビ(燕)ヨウル・ヨンザ潭が流れている。昔は水の流れが速く、驪州八景の一つを占めてお り(燕灘帰帆：燕淵の帰還船)、文禄・慶長の役の時に燕ヨウルの戦闘が行われた場所である。
• 5景 洋島落雁
  • 洋島に雁の群れが降りる姿
  • 洋島は下里の下の村、北側の川の真ん中にある島だ。朝鮮時代に牛の放牧地として利用された島で、後に羊を飼ったことか ら羊島と呼ばれるようになった。もともとはポル島と呼ばれていたがポドゥン島となり、一時的にポドゥル島とも呼ばれるように なった。その後、現在に至る羊島と呼ばれるようになった。
• 6景 八藪長林
  • 五鶴里川辺の茂った森が川に映る全景
  • 八大森(海の森、北の森、パダス、八大水)は玄岩里の水村(南漢江の隣の集落)の前にある森である。長さが7里で海のようだ と言われ、驪州八景の一つである。正祖の時代に伐採が行われ、農耕地として開墾された。
• 7景 二陵杜鵑
  • 英陵と寧陵で泣く杜鵑の音
  • 英陵(史跡第195号)は陵西面旺垈里に位置する世宗大王陵である。朝鮮の第4代王である世宗とその王妃である昭憲王后 沈氏の合葬墓である。1469年(睿宗1)に結局、漢江の水路を利用して驪州の西側の北城山に遷陵した。
  • 寧陵(史跡第195号)は朝鮮の第17代王である孝宗とその王妃である仁宣王后張氏の双陵である。1659年(孝宗10)に健元陵 の西側の稜線に屏風石を設けて埋葬したが、1673年(顕宗14)に石材にひびが入り、雨水が浸入する恐れがあるとして、英陵 の東側である洪堤洞に遷葬した。
• 8景 婆娑過雨
  • 夏の婆娑城に降る夕立ちの光景
  • 婆娑山城(史跡第251号)は、大神面川西里と京畿道楊平郡介軍面上紫浦里の境界にある婆娑山(海抜230.5m)の頂上部を中 心に南西に発達した稜線に沿って築造された三国時代以来の石築山城である。城郭の全周は935.5mで、現存する城壁の最 大高さは6.25mである。三国時代から朝鮮時代まで使用された。